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新品その夜、妻に最期のキスをした。

[著編者 ・出版社]
著:横山文野  著:山口智久  
出版社:(株) マガジンハウス

発売日:2009年08月27日
ISBN:9784838719785
管理コード:4838719787
頁・サイズ:233P 19cm

商品レビュー

第1章 告知
第2章 転移
第3章 うつ
第4章 再起
第5章 痛み
第6章 旅立ち

[要旨]
 本書は、ある夫婦のブログから誕生した。
「Casa Esperanza」(希望の家)と題されたこのブログには、32歳で肺がんと診断された 妻、横山文野さ
んと、新聞記者である夫、山口智久さんの、2002年から2005年まで3年間に及ぶ闘病生活が克明に綴ら
れている。発病当時、文野さんは長年の研究生活を経て、跡見学園女子大学の専任講師に赴任したば
かりだった。その後の精密検査で、病状はすでに腰骨への遠隔転移があるステージⅣのがんと判明。
手術は不可能となり、抗がん剤による化学療法と、放射線治療による闘病生活に入る。“なんでがんな
んかになったんだろう”“私の研究者としてのキャリアはどうなってしまうのか”“もう子どもは持てないのだ
ろう か”不安と後悔がせめぎあい、治療の痛みと副作用が続く。それでも文野さんはがんと闘い、希望を
捨てまいとしていた。そのかいあって、1年後には小康状態を得、文野さんは教壇に復帰を果たす。しか
しそれもつかの間、がんは進行をとめることなく、脳と肝臓に転移していた。さらに骨転移が広がり、治
療の痛みと入院のストレスからうつ病を併発する。「精神状態がとても悪い。どうしていいのかわからず、
泣いてばかりいる。とても苦しい」ついにはブログを更新することもできなくなってしまった文野さん。そ
んな文野さんを支えたのは、夫の智久さんをはじめとする家族だった。それからまもなく、文野さんは
当時の新薬、イレッサと出会う。それは劇的な効果を上げ、原発巣は一時的に縮小。精神と病状が安
定した文野さんは再度の職場復帰を果たす。「正直、いつまたがんが暴れだすかと思うとこわい。周り
にも迷惑をかける。でもおびえてばかりはいたくない。今日から私は専業のがん患者をやめる」 しかし
安息の時間はまたしても短かった。がんは脳に再発、さらに脊椎へも転移する。2005年7月、肝機能の
低下により容態が悪化した文野さんは緊急入院。智久さんは、文野さんが勇気をもらい、そして与えて
きたブログで呼びかけた。「妻が大好きな青い花の写真を張ってください。みなさん、パワーをください
」文野さんが逝ったのはそれから8日後のことだった。
「不思議だ。僕はまだ信じている、息を吹き返すのではないかと。看護師たちが体をきれいにしてくれ
ている。こうしている今も、僕はまだ信じている」

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